「セルフネグレクト」が孤独死を招く
遺品整理・特殊清掃のくらしサポート でございます。
当社のメイン業務のひとつ「特殊清掃」は、孤独死現場の清掃のためにご依頼いただくことが多い業務です。
孤独死は今後更に増えていくと予想され、社会問題化しています。
孤独死の背景にはさまざまな問題が絡んでいますが、その中でも注目されているのが「セルフネグレクト」という観点です。
孤独死につながるセルフネグレクトとはなにか?様々な現場を見てきた担当者の目線で、考えてみたいと思います。
セルフネグレクトとは
セルフネグレクトは「自己放任」と訳される症状で、自暴自棄になり、自分のことがどうでも良くなって、生きる気力がなくなっている状態のことを指します。生活すべてが面倒くさくなり、何に対しても意欲が湧かないと言うのが特徴です。人との関わりも避けるようになり、家にこもりがちになります。
お風呂にも入らず、食事も適当になり、ゴミも捨てられなくなり…健康状態も悪化し、精神的にも不安定になってしまいます。周りから孤立してしまっているので、なかなか第三者が気づきにくいというのも大きな問題です。
セルフネグレクトの症状が進んでしまった場合、家がゴミ屋敷化して近所の方から苦情がきたり、最悪の場合は孤独死に繋がりかねません。セルフネグレクトを、緩やかな自殺と表現する人もいるほどです。
セルフネグレクトが引き起こす孤独死の特徴
当社でも多数の孤独死現場特殊清掃の実績がありますが、セルフネグレクト状態になっていただろう孤独死現場には、ある共通点があります。
それは、部屋全体が”汚部屋化”していること。ほぼゴミ屋敷化しているのでは?というケースもあります。やはり、自分自身の生活がどうでも良くなっていることが、孤独死につながっているのだと実感しました。
また、ペットの多頭飼いを行っているケースも多く、孤独死現場でペットの遺体も見つかることがあります。この場合は、ペットの糞尿も残っているため、原状回復までにはかなりの労力を要します。
セルフネグレクトに陥ってしまう原因
自分は大丈夫と思うかもしれませんが、誰しもセルフネグレクトに陥ってしまう可能性があります。
例えば、仕事のストレス。お部屋に住んでいる人の中には、仕事には普通に行っているのに、日常生活がうまく行っていないというケースもあります。どこかで心身のバランスが崩れれば、一気にセルフネグレクトが悪化してしまう可能性があります。
また、家族の死やペットの死が引き金となって、生きる気力を失ってしまうケースも多いです。昼間からお酒を飲み、気が向いたときだけ食事をし、風呂に入らず、毎日動くのはトイレに行くときだけ。このような生活を続けていけば、足腰が弱って動けなくなってしまいます。病院に行きたくても行けず、そのまま衰弱して脳梗塞を起こし、亡くなってしまった人の話を聞いたことがあります。
歳を重ねて病気になることで、やむを得ずセルフネグレクトの状態になってしまう可能性もあります。
セルフネグレクトは精神的な要因が大きいので、必ず防げるという方法はないかもしれませんが、老いやストレスに向き合う準備と、社会とのつながりを大切にしていくことが重要ではないかと思います。
孤独死が起きると、その部屋を元通りの状態にするための特殊清掃が欠かせません。ゴミ屋敷状態になっている可能性も高く、一般の人には太刀打ちできない現場ですので、特殊清掃業者に依頼し片付けていくことになります。
当社では、ご家族の気持ちに寄り添いながら、家主に満足いただける原状回復を行います。不動産の管理会社様からのご依頼も多く頂いています。孤独死現場の現状回復でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。